★お店屋さん
(低学年クラス+中学年クラス+高学年クラス)÷班数
2015年度は(園長学級+山田学級+大田学級)÷5
★お客様は就学前クラス(大関学級)と月曜クラス
売り子さんは交代で買い物をします。
班ごとにお客様にお菓子を買っていただく工夫をします。
体験と結びついた日本語です!
『AP準備コースの生徒を参加させれば楽なのに…』というのが教師の本音です。児童にやらせるより教師が段取る方がはるかに見栄えがします。
お買い物の日本語学習だけなら、大勢での一斉授業よりも個人授業の方が短時間で効率が上がります。
それでもあえて児童主体のお菓子屋敷をするのは、1stから6thという年齢差を生かした体験学習ができるからです。
APの生徒は助っ人として待機しています。
2015年度は高学年クラスが9名ですので五つの班を作ります。高学年クラスの児童が班長か副班長になって班をまとめる係です。
大人なら、Yes/Noの首振りだけで済む問いかけをしてくれますが、子ども同士の会話は難しものです。
コミュニケーションの難しさと同時に『子ども同士だから話しやすい』という利点もあります。
教師相手には無口な児童が積極的に販売活動を楽しむ姿が例年見られます。
園庭で遊び回っているように見えますが、日本語の効果的な体験学習です。
【低学年クラス担当】
・開催のお知らせ
◎月◎日,▲▲で、~~をします。・・・のための~~を……してください。
・お礼
~って、ありがとうございました。 など
【中学年クラス担当】
・招待状
~~へ
◎月◎日,▲▲で、~~をしますので…てください。
・お礼状
~~~って、ありがとうございました。
中学年クラスより など
【高学年クラス担当】
・お菓子寄付の依頼状
ほご者のみな様へ
~~のため、…を…てください。~たり~たりをしますので、…を…に入れてください。よろしくお願いします。 など
・集計報告とお礼状
おかげさまで、
◎◎は~になりました。
去年の売り上げ金と合わせて~~に使います。
など
寄付していただいたお菓子を班で分けて、売り方や値段について話し合います。
「~は・・・だから…」と値段を決めたり、幼稚園のお客様が買いやすいようにクォーターの袋詰めにしたり値札を作ったりと大忙しです。
小1の教科書に「なかま分け」の単元があります。日本語補習においても分類や分別能力は必要な力です。中学年クラスではお菓子屋敷の前に「名前となかま分け」の学習もします。いわゆる動詞や名詞とよばれるなかま分けがあることへの導入で、送り仮名の理解を深める単元です。
実際の場面で「これ・それ」のほかにも「こうして~~/そんなに~~/ああすれば~~/どうして~~」などを使う機会が増えます。
★低学年クラスは上級生に自分の名前を伝えるだけでもドキドキです。「キのあとに小さなヤとン。デのあとに小さなイ。長くのばす棒。」と言われて、聞いた通りに「キャンディー」と書ければ💯点です。
★中学年クラスは平仮名と片仮名の長くのばす音の表記のちがいを拍数から把握します。例えば、「キャンディー」は(キャ)(ン)(ディ)(ー)の4拍で、「チョコレート」は(チョ)(コ)(レ)(ー)(ト)の5拍です。片仮名の長音は「-」でOKですが、平仮名の長音は段の母音を使うのが基本です。例外の「お」と「え」があります。・・・というようなことをお菓子屋敷の活動以外の授業時間に学習します。
★高学年クラスは依頼状や感謝状で敬語を実際に使います。
★それぞれのクラスで活動の場面で使用する漢字の学習をします。漢字学習帳のページがとびとびになりますが、実際に使った言葉と漢字を結び付けるためです。
★一番学習効果が高いのは、「今日はみんな集まって、こんなことをしたよ。」というママやパパへのお話です。ぜひ、「廊下の箱に入れたキャンディーはどうなったの?」と、問いかけてあげてください。
このサイトで仕入れた情報を「◎◎ったんでしょう?」/「みんな集まって、班になって~~ったのよね。」と確認するのではなく(知っていても知らないふりで)子どもの話にゆっくり耳を傾けましょう。
ママに共感されると子どもの話も弾むことでしょう。
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